「失敗」を成功のもとにするん!「失敗の科学」

読書はこころの旅

2022.08.13

人生の早い段階で、色んな失敗をするのがいい。

分かってはいても、誰もが失敗はしたくない。

危険は避けて、なるべく安全な道を進みたい。

そう、だからこそ、積極的に失敗しなくてはいけない!

「失敗の科学」(Black Box Thinking:the Surprising Truth About Success)は、まるでエンタメ小説のよう。

失敗を肯定的にとらえるために、本当に頼りになる本。

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失敗と人類の歴史

人類は歴史上、どのように「失敗」をとらえてきたのだろう?

歴史学者によると、ほぼどんな社会にも神話・宗教・迷信など、独自の世界観が存在するという。

原始社会では、こうした観念は神聖視されていて、異議をとなえる者には厳しい制裁が下されていた。

ようやく変化が起きたのは、古代ギリシア時代と言われる。

初めて、批判が許容されて、さらには奨励されるようにまでなる。

初めに神々が万物を明らかにするのではない。
我々が自身の探求によって、時とともに学び、知識を深めていくのである。

(古代ギリシアの哲学詩人 クセノパネス)

しかし、この時代はあっけなく終わって、17世紀までほとんどの間、科学的進歩は起こらなかった。

キリスト教と結びつき、権力を得たアリストテレスの哲学とともに、あらためて「神聖」な世界観が形成され始めた。
そして、キリスト教の教義に反するものは、冒涜とみなされ、異議をとなえる者は処罰されるようになる。

誤りは、再び厄災となった。

人間は一度意見を決めると、何事もその意見を支持するものとしてとらえる。たとえその向こうに数々の反証が存在していようとも、見て見ぬ振りをして決して受け入れず、有害な固定観念によって、もとの解釈を神聖化し続ける。
(哲学者/科学者 フランシス・ベーコン)

ガリレオが提唱した地動説は「聖書の教えを否定するもの」とされてしまった。
弾圧によって、ガリレオは自説の撤回に追い込まれた。

自分の考えや行動が間違っていると指摘されるほどありがたいものはない。そのおかげで、間違いが大きければ大きいほど、大きな進歩が遂げられるのだから。批判を歓迎し、それに対して行動を起こす者は、友情よりもそうした指摘を尊ぶと言っていい。己の地位に固執して批判を拒絶する者に成長は訪れない。我々の社会に大きな転換が起こり、ポパー的な反証主義で批判をとらえる姿勢が広く浸透すれば、私生活にも、社会生活にも革命が起こり得る。もちろん、仕事をする上でも例外ではない。
(哲学者 ブライアン・マギー)

失敗はありがたい!

試験に落ちたり、スポーツの大会で負けたりと、失敗は誰もが経験すること。

ときには、人命にかかわるような重大な失敗もある。

誰もが、予想すらもしない医療事故は、なぜ起きてしまうのか?

安全重視にかかわる二大業界、医療業界と航空業界の比較によって「失敗に対するアプローチ」の大切さが理解できる。

死亡事故の原因につながるような失敗は、誰もが無意識に隠してしまう。

以後、同様の事態を防げるかもしれない、貴重な情報源は葬り去られてしまう。

我々は「自分自身」から失敗を隠す:他人から自分を守るばかりでなく、自分自身からも守るために。

航空業界の「徹底したデータ記録」

航空機内に設置された粉砕不可能なブラックボックスの回収により、データ分析による原因究明・・・航空は本質的に危険だという意識。

オープン・ループ現象

失敗は適切に対処され、学習の機会や進化がもたらされる。

医療業界の「調査嫌い」

回避可能な医療過誤によって毎年100万人が健康被害を受けている(ハーバード大学の調査)・・・ボーイング747が毎日2機、事故を起こしているようなもの。

「神コンプレックス」
ベテラン医師が自分の失敗が受け入れられない、失敗が起こり得ることさえ認められない心理状態。

問題の背景が複雑であり、特にベテラン医師に対する全能の神のような扱いが、医療における学習をとても難しいものにしている。

「失敗=学習機会」が失なわれてしまいがちになり、結果として失敗が繰り返される。

解剖に対する、後ろ向きの姿勢にも、それは表れている。

クローズド・ループ現象

失敗や欠陥にかかわる情報が放置されたり曲解されたりして、進歩につながらない現象や状態を指す。
政府機関、企業、病院、我々の日常生活など。

失敗の報告者をバックアップすることが大事!

「ミスの報告」を処罰しないこと。「小さなミス」も同様。

「私に問題があるかもしれない」と言えるだろうか?

「失敗との向き合い方」が、すべてを決める!

「失敗あってこそ」の逆説的な成功

失敗には特定の「パターン」がある。
失敗から学ぶことは最も「費用対効果」が良い。

以下のように、具体例を多く示し、分かりやすい説明がされる。

例えば、試行錯誤の連続である、スポーツの練習について。

ゴルフ:暗闇でやっていたら、改善は不可能。

チェス:下手な一手で、あっという間に相手に攻め込まれる。

小児科看護師:患者の症状を読み誤ると、その体調に変化が出る。その後の検査でも、間違いが明らかになる。

心理療法士:患者の精神機能を改善することが仕事。治療がうまくいっているかどうか、何を基準に判断しているのか?フィードバックはどこにあるのか?

クリニックでの観察によって判断している。信憑性は低い。

心理療法の問題点:患者が心理療法士に気を使って、状態がよくなっていると誇張する傾向にある。

治療が成功した患者の精神機能がその後も良好かどうか、知ることがない。

つまり治療の長期的な影響に関するフィードバックがないということ。

結果、心理療法士の多くは、時間をかけて経験を積んでも、臨床判断の能力が向上しないのではないか?

人類が200年放置し続けた病

1601年、ランカスター艦長は、海上で死者を出す最大の原因だった壊血病を防止する実験を行った。

4隻のうち1隻の船員に1日スプーン3杯のレモン汁を飲ませた。

ほかの3隻では、航海の中間地点までに、船員278人のうち110人が壊血病で死亡。

レモン汁を飲ませた1隻の船員は全員が生き延びた。以降の航海で不要な死を防ぐ方法、重大な発見!

しかしイギリス海軍がこの発見に沿った新たな食事のガイドラインを制定したのは、194年後!

そして英商務省が商船隊向けに同様のガイドラインを制定したのは264年後、1865年になってから。

問題は情報がないことではなく、情報の「形」にある。

医療業界での浸透速度は、慢性的に遅い。

物事の捉え方の問題:失敗のとらえ方を変えない限り、パフォーマンスの改革は幻のままで終わってしまう。

人はウソを隠すのではなく信じ込む。

数多くの無罪の受刑者、信じられないほどの冤罪が存在する。
事実は歪み、溝は深まる。隠すことなんてない、と信じる人ほど上手にミスを隠す。

記憶は「編集」可能である。

イデオロギーが科学を殺した事例(旧ソ連の話)

トロフィム・ルイセンコは1920年代に作物の収穫量を増やす新たな農法を考案し、共産主義の政治指導者たちから目をかけられた。

実はこの農法には効果はほぼなかったが、ルイセンコは処世術に長けていたため、ロシアの最高学術機関の一部のアカデミー会員に認定された。

政治的エリートとして高い地位を得るために、事物の変化・発展を主張するマルクス主義と相容れなかった「メンデルの法則」を否定した。

しかし科学者のデータによって、受け入れられなかったため、スターリンにメンデルの法則を非合法化してほしいと直訴した。

その結果、ルイセンコの学説がソ連の公式見解となり、共産党の方針から外れる者、大勢の遺伝学者が処刑された。

こうしてイデオロギーによって、反証やフィードバックから切り離されてしまったソ連の科学界は壊滅状態に陥った。

現代でも、同じような傾向は見られている。仮説や信念が失敗から守られている。

計画経済は、なぜ破綻するのか?

頭で考えたアイデアがどれほど秀逸でも、成功のためには実際の試行錯誤が欠かせない。

失敗のマネジメント

とにかく失敗をおそれず、むしろ歓迎する姿勢が大切ということ。

発明は、理論に先立つという事実がある。

我々は、世界を「単純化」しすぎる、、、「もっともらしさ」こそ、疑うべき!

大切なのは、あえて間違えていくこと、自分の仮説に反する数列で検証すること。

実例① ユニリーバの自社チームは、開発のための実験を繰り返した。
ロジック無視、試行錯誤、選択の繰り返しによる進化のイノベーション。

実例② Googleが選んだ「最高の青色」。
まずはフィードバックからはじめる。

実例③ アメリカの大食いコンテストでの伝説の日本人。
小柄な小林氏は、自身のホットドッグの早食いデータをとり、少しずつ違う方法を試すなどの丁寧な検証の結果、世界記録を叩きだした。

失敗は「してもいい」ではなく「欠かせない」。

真の無知とは、知識の欠如ではない。学習の拒絶である。
(哲学者 カール・ポパー)

すべてを「失敗ありき」で設計する!

「すでに死んでいる」状態から始まって、検死(検証)を行う。

抽象的な概念である「失敗」を、具体的にとらえよう。

そうすれば、現状にある問題に対して、意識することができる。

成功を収めた人々や組織が持つ共通点とは、失敗に対する前向きで健全な姿勢だった。
(「失敗の科学」著者 マシュー・サイド)

「行動の継続」によって、失敗は与えられる。

ありがたく、失敗をくりかえそう!

このブログを読んでいただいてありがとうございます。

あなたに思いがけないハッピーがありますように!

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